今日はブラジル-ポルトガル語の数字や時間の表現についてのお話です。
ポルトガル語の数字の読み方と発音、数え方はこちらの記事をご覧ください。 目次 ブラジル-ポルトガル語の数字の読み方と発音、数え方の一覧表。コピー&ペーストもOK!難解そうに見える数字の綴りも法則が分かれば覚えやすくなります。ポルトガルとブラジルのスペルや発音の違い。1から100までと100~百万までの主な数字と注意点。 続きを見る
ブラジル-ポルトガル語の数字の読み方と発音、数え方
4桁以上の大きな数字の書き方
数字を文字で表す書き方
例えば西暦『2020年』は「Ano dois mil e vinte(アーノ ドイス ミゥ イ ヴィンチ)」。
『1000(千)』の位を表す「mi」ですが、後の数字が1つのときは「mil e 〇」とmilの後に「e」を付けます。
「1974=mil novecentos e setenta e quatro」のように後の数字が2つ以上のときは、milの後に「e」は付けません。
数字を文字で書くときには、千や百万の位の後ろに「,(カンマ)」を付けます。
この法則で「1999」は「um mil, novecentos e noventa e nove」と書くのが文法上は正しいのですが、定冠詞の「um」と「,」を省略してmil novecentos e noventa e noveと書くこともあります。
3桁ごとに区切る「.(ピリオド)」と小数点の「,(カンマ)」
ポルトガル語では『.(ピリオド)』を「ポント」、『,(カンマ・コンマ)』を「ヴィルグラ」と読みます。
西暦以外の数字を3桁ごとに区切るときに、日本では「,」を用いますが、ポルトガル語では「.(ポント)」を使います。
例:『百万』=「1.000.000」
反対に小数点は「,(ヴィルグラ)」で整数と少数を区切ります。
例:円周率『3.1415...』=「3,1415」
ブラジル以外にスペインやポルトガル、イタリアなどの国でも、3桁ごとの区切りに「.」、小数点に「,」を使います。
画線法(正の文字で数える)
画線法とは日本では「正」の文字で5つずつ数える方法。
ブラジルでも同様の数え方がありますが、もちろん「正」の字ではありません。
下の画像ように四角を書いていき、最後に斜め線を入れて「5」になります。

ブラジルと日本の画線法
時間の言い方と表現
時=hora(s)、分=minoto(s)
時計の『時』は「hora(s)」、『分』は「minoto(s)」。
例:『1時15分』は「uma hora e quinde minotos」
ただし、『時=hora(s)』『分=minoto(s)』は数字のみで省略されることが多く、特に「minoto(s)」は、ほとんどの場合で省略されます。
例:『1時15分』は「uma e quinde」
半分を表す「meia」
少し特殊なのが『30分=半』の表現で、例えば『2時半』は「duas e maia」。
「maio(男性形)/meia(女性形)」は半分を表す単語です。
同じ考え方で『正午』は一日昼の半分として「maio-dia」、『午前0時』は一日の夜の半分として「maia-noite」となります。
ちなみに『昼の12時半』は「meio-dia e meia」、『午前0時半』は「meia-noite e meia」とまるで早口言葉のようです・・・
「maio-dia」には「maio dia」とハイフン(hífen)の無い記載も見られますが、「maio dia=半日」と区別するためにも「maio-dia」が正しい書き方です。
また、通じないわけではありませんが、日本でよく使われる14時や17時といった表現はブラジルではあまり使われません。
午前、午後は時間の語尾に「da manhã」「da tarde」を付けて表します。
例:『午前10時20分』は「dez e vinte da manhã」
電話番号の言い方
例えば090ー1234ー5678という携帯番号を日本に住むブラジル人に伝える際、
「0」「90」「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」と最初の「90」だけを2桁とする方が多いように思います。
発音してみると下のようになります。
「zero(ゼロ)」「noventa(ノヴェンタ)」「um(ウン)」「dois(ドイス)」「três(トレース)」「quatro(クァトロ)」「cinco(スィンコ)」「seis(セイス)」「sete(セッチ)」
また、「6」の数字は半分を意味する「meia」と表現することもあります。
例:090ー5566-....=「zero」「noventa」「cinco」「cinco」「meia」「meia」....
ここで皆さんも、どうして「6」が『半分』の意味の「Meia」なのかと疑問に思われたかも知れません。
実は、6は1ダース(12個)の半分なのでMeiaなのです。
参考
Meiaには『靴下』、サッカー用語では『攻撃的ミッドフィルダーの選手』の意味もあります。
建物の階数の数え方
ブラジルでは建物の階数を数えるとき、日本の1階を地上階(グランドフロア)として「Andar térreo(アンダール テヒオ)」と表現します。
「Andar」は『階』、「Térreo」は『地上』の意味。
そうすると、2階は地上から数えて最初(1番目)の階となり「Primeiro andar(プリメイロ アンダール)」。
3階は、2番目の階となり「Segundo andar(セグンド アンダール)」
となっていきます。
この建物の階数の数え方に合わせてブラジルのエレベーターには「T(Térreo)」や「0(0階)」のボタンがあります。
不思議なエレベーターのボタンについての記事はこちらをどうぞ↓↓ ブラジルのエレベーター特有の謎のボタン「T」「-1」「0」「G」。イギリスと同じく1階を「地上階(Térreo)=0階」と考えるため、日本語の2階は「1番目の階」の意味で「1」を使用します。では「SS」「MZ」「COB」はどの階を表すでしょうか? 続きを見る
ブラジルのエレベーターにある謎のボタン「1階は2階!?」