ブラジルニュース

【4月第1週】新型コロナウイルス関連のブラジル国内ニュース|感染者数、致死率、マスクとアルコールジェルの高騰、非正規労働者に援助金

2020年4月5日

2020年4月1日から4日の新型コロナウイルス関連のブラジル国内の主なニュース

ブラジル現地時間の4月1日から4日(第1週)の新型コロナウイルス関連の主なニュースをまとめます。

新型コロナウイルス感染者、死亡者数(2020年3月29日から4月4日)

ブラジル保健省の発表によると3月29日(日)から4月4日(土)にかけてブラジル国内の感染者数は4,256人から10,278人に増加
死者数も432人と被害は拡大し続けています。
26州と連邦直轄地の内、全ての州で感染者が確認されており、アクレ州とトカンティンス州のみ死者が出ていません。

感染者数と死亡者数については各州の保健局ブラジル保健省発表する数字が合わなくなってきています。
保健省の数字のほうが少なくなっており、できる限り感染者数を少なく見せたい政府の慎重な姿勢がうかがえます。

ブラジルは感染者数で世界16位、致死率では8位(4月4日)

4月4日現在、世界には117万3千人の新型コロナウイルスの感染者がおり、死者数は62.8千人
ブラジルの感染者数は10,278人で世界16位、死亡者数は432人で14位です。

致死率で見てみると、イタリアが12.3%と最も高く、100人の感染者のうち約12人以上が死亡しています。
イギリスの10.3%、スペインの9.4%と続き、ブラジルは4.2%で世界で8番目に高い致死率になります。

ブラジル保健省によると、新型コロナウイルスの検査数が不足していることもあり、実態は感染者数がもっと多く、結果的に致死率は低くなるとのことです。

対立するボルソナロ大統領とマンデッタ保健相(4月3日)

新型コロナウイルスへの対応を巡ってボルソナロ大統領とマンデッタ保健大臣との間で意見の対立が見られ、解任、辞任騒動にまで発展するなど、影響が政権内部にまで及んでいます。

4月3日に新聞社「Folha de S.Paulo」が1,511人に行った新型コロナウイルスへの政府の対応についての電話アンケートで、「とても良い/良い」とポジティブな評価を得たのはボルソナロ大統領が33%、いっぽうマンデッタ保健大臣(保健省)は76%となりました。

その結果が影響したのか分かりませんが、大統領は自身の政治顧問にマンデッタ保健大臣を解雇する意思はないと発言。
マンデッタ保健大臣も自身の医師としての立場になぞらえて「医者は患者を見捨てない」と辞任の意思がないこともコメントしました。

また、ボルソナロ大統領は、外出自粛令(Quarentena=クアレンテーナ)には消極的な姿勢を示しており、発令を進める各州の知事との対立も深めています。

10日間で約1,900人の囚人が一時釈放される(4月3日)

4月3日までの10日間で、高齢者または慢性疾患のある約1,900人の囚人が一時的に釈放されています。
中には弁護士が一人当たり2,000レアル(約4万円)で虚偽の診断書を作成して囚人の釈放を請け負った例も見つかっており、釈放審査の厳格化が求められています。

また、これとは反対にイースター(復活祭)の日の一時出所が認められず、サンパウロ州の5箇所の刑務所で大規模な暴動が発生し、1,000人以上の囚人が脱走したという事件も発生しています。

ブラジルでは「準保護観察」の刑での服役の場合、クリスマスや母の日など、年に5回の一時出所が認められており、家族と共に過ごすことができます。
今回は刑務所に戻る際に新型コロナウイルスを持ち込ませないようにするために、一時出所を認めなかったことが暴動に発展してしまいました。

トランプ大統領が3Mにラテンアメリカへのマスクの輸出停止を要請(4月2日)

トランプ大統領が3Mに対しアメリカ国防生産法(DPA)に基づき、同社の主要な輸出先であるカナダやラテンアメリカへのマスクの輸出停止を要請しました。
しかし人道上の観点から3M側が難色を示し、トランプ大統領はTwitterで「(3Mは)大きな代償を払うことになるだろう」とツイートするなど波紋を広げています。

ブラジル側の反応として、マンデッタ保健大臣は「世界的なマスクの供給不足を感じている」とし、「全てを生産地で消費するのではなく世界的なバランスを各国と検討している」と述べています。
また、駐ブラジル米国大使と新型コロナウイルス対策について協議。ブラジルの企業が国内向けだけではなく、アメリカでも使用するマスクを生産する可能性などが話し合われました。

本家のトランプ大統領や「ブラジルのトランプ」とも呼ばれるボルソナロ大統領とは違い、マンデッタ保健大臣のこのような冷静な対応や発言に国民の支持の高さが伺えます。

4月、5月にインフルエンザ、デング熱の発症ピークを迎える予想(4月2日)

南半球のブラジルでは毎年、4月から5月に掛けてインフルエンザが流行しており、昨年(2019年)の死亡者は1,122人に上りました。

さらに2020年2月末のブラジルでのデング熱の発症(罹患)率は人口10万人当たり平均44.8人で、2019年の同時期の1.7倍と例年以上の流行の兆しを示しています。
また、アクレ州では住民10万人当たり281.65人、マットグロッソ・ド・スル州では249.98人、パラナ州で220.75人と、州によって発症率の格差もあります。
特にパラナ州は新型コロナウイルスの感染者数も4月4日時点で300人を超えています。

国家健康監視局のオリベイラ長官は、今後、4月から5月にはインフルエンザに加え、デング熱、そしてジカ熱などの発症もピークを迎えると発言。
ブラジル国内の医療機関や保健システムに大きな影響を与える「Tempestade Perfeita(パーフェクトストーム)に見舞われる」と表現しました。

高騰するマスクとアルコールジェルの価格(4月1日)

ゴイアス州の民間調査機関「科学技術品質研究所(ICTQ=Instituto de Ciência, Tecnologia e Qualidade)」の調査によりますと、ブラジルでもマスクや消毒用アルコールジェルが高騰しているとのこと。

新型コロナウイルスの感染拡大以前の50枚入りのマスクの平均価格は50.25レアル(1,019円)でした。
国内18市内にある540の薬局でICTQが調査をしたところ、50枚入りのマスクの価格が最も高い市はマナウス(アマゾナス州)で425レアル、最も安い市はリオデジャネイロ(リオデジャネイロ州)で5.49レアル
ブラジル国内で77.4倍の地域価格差がありました。

  • アマゾナス州のマナウスでは425レアル(約8,619円・平均価格の8.45倍)
  • バイーア州のサルバドールでは359レアル(約7,280円・平均価格の7.14倍)
  • ペルナンブッコ州のレシーフェでは340レアル(約6,895円・平均価格の6.76倍)
  • サンパウロ州サンパウロでは225レアル(約4,563円・平均価格の4.47倍)
  • リオデジャネイロ州リオデジャネイロでは5.49レアル(約111円・平均価格の0.1倍)

私もAmazonブラジルで確認してみたところ、ICTQの調査した製品とは恐らく異なりますが、50枚入りのマスクは139レアル(2,819円)前後から221レアル(4,482円)でした。
日本のAmazonでは同等品が3,699円で販売(4/5現在)されていることからも、かなりの高値であることが分かります。

Amazonブラジルで50枚入りのマスクが221レアル

Amazonブラジルで50枚入りのマスクが221レアル

アルコールジェルの価格も同様に高騰しており、新型コロナウイルスの感染拡大以前の500gのアルコールジェルの平均価格は21レアル(425円)でしたが、パラー州のベレンでは78レアル(1,582円)で販売されている例が見つかりました。

非正規労働者に月額約12,000円の援助金を支給を決定(4月1日)

新型コロナウイルスの感染拡大による雇用情勢の悪化に伴い、ブラジル政府は非正規労働者に月額600レアル(約12,170円)の援助金の支給を決定しました。

対象者は5,400万人と推定され、980億レアル(約2兆円)の国庫金支出となる予定。
しかしながら、対象者の内、1,500万から2,000万人は政府に情報がなく、援助金の受給には4月7日からダウンロードできる専用のアプリケーション、後日開設予定の電話、ウェブサイトからの登録が必要とのこと。

支給スケジュールは4月6日に発表されるそうですが、政府は新型コロナウイルスの影響を受けた労働者や企業への援助の遅れを批判されてきており、迅速な対応を示したいところです。

-ブラジルニュース
-, ,

© 2022 ブラジル人と暮らす、外国人と働く